• 背景色の変更
  • 文字サイズの変更

薬剤部

Department of Pharmacy

薬剤部理念・基本方針

薬剤部理念

わたしたちは最適な医療をめざし患者さんに安心で安全な薬物治療を受けていただけるよう努めます

基本方針

  • 1.患者さん一人ひとりの薬物療法の安全と質の向上に努めます
  • 2.チーム医療を推進するために、多職種との連携をはかります
  • 3.他院や保険薬局等との連携を推進し、薬剤情報の共有に努めます
  • 4.日頃から災害に備え、災害時にも医薬品の供給と品質管理に努めます
  • 5.安全で質の高い医療を提供するために、専門職として自己研鑽に努めます

部長挨拶(見出そう薬剤師の能力を~薬物療法の進展のために~)

 百十数年、本院開設と同時に薬剤師も配置され、医療の変遷にあわせ、私たちはその時代に必要とされる薬剤師業務を考えながら担当してまいりました。そして、今日も私たちは日本赤十字社の職員としての誇りを持って、医療のみならず赤十字関連事業に参画しています。

 臨床薬剤業務に薬剤師業務の主軸が移り行く昨今、患者さん一人一人の薬物療法を支える薬剤師の責務は以前と比較とならないほど重くなってきています。その中、患者さんに安心安全で最適な薬物療法を享受いただけるよう私たち薬剤師は医師や看護師その他の医療スタッフとともにコンコーダンス*の概念を重要視し、薬剤師として最新の専門知識を持って患者さんを支えるよう努めています。
*コンコーダンス:「パートナーシップに基づき、患者と医療従事者間で疾患や治療について情報を共有した上で話し合い治療を決定していく考え、そこには患者さんのお考えを十分に考慮いたします」

 病院における薬剤師の業務は、調剤・医薬品情報・薬剤師外来・がん化学療法・製剤・医薬品の安定供給と管理・医療安全や治験・臨床試験と多岐にわたります。私たちは高い水準でこの幅広い業務を担当することにより患者さんに最適な薬物療法の提供ができるよう心掛けています。

 また、地域連携について私たち薬剤師も積極的に対応し、天王寺区や生野区内にある病院・医院・保険薬局は勿論のこと、その他の地域においても関連施設をはじめ多くの医療従事者と連携を取り、地域で患者さんの健康を支えるお手伝いをしています。一例ですが、当地域において医療従事者間で勉強会を開催したり、院外処方せんに検査値を記載したりと、患者さんを地域で支えることができるような連携協力を私たちは行っています。

 これからも、私たちは更に良い医療を患者さんに提供できるよう多職種連携業務の一員として、そして地域医療に貢献する医療の担い手として患者さんとともに歩んでいきます。

薬剤部紹介

業務実績(2023年度)

  • 院内処方箋枚数(外来):8,940枚
  • 院外処方箋枚数:181,531枚
  • 院外処方箋発行率:95.3%
  • 薬剤管理指導件数:32,848件
  • 退院時指導件数:8,673件
  • 化学療法患者延数(薬剤部混合調製患者数)外来:12,976人
  • 化学療法患者延数(薬剤部混合調製患者数)入院:5,676人

施設基準

  • 日本医療薬学会がん専門薬剤師研修施設
  • 日本医療薬学会薬物療法専門薬剤師研修施設
  • 日本医療薬学会医療薬学専門薬剤師研修施設
  • 日本医療薬学会地域薬学ケア専門薬剤師研修施設
  • 日本病院薬剤師会がん薬物療法認定薬剤師暫定研修施設
  • 小児薬物療法認定薬剤師養成の実務研修施設

専門・認定資格(2024年6月時点)

  • 日本医療薬学会 医療薬学指導薬剤師  1名
  • 日本医療薬学会 医療薬学専門薬剤師  4名
  • 日本医療薬学会 がん専門薬剤師  3名
  • 日本医療薬学会 薬物療法専門薬剤師  1名
  • 日本病院薬剤師会 感染制御認定薬剤師  2名
  • 日本病院薬剤師会 精神科薬物療法認定薬剤師  1名
  • 日本病院薬剤師会 病院薬学認定薬剤師  24名
  • 日本病院薬剤師会 日病薬認定指導薬剤師  1名
  • 日本薬剤師研修センター 認定薬剤師  6名
  • 薬学教育協議会 認定実務実習指導薬剤師  10名
  • 日本アレルギー疾患療養指導士認定機構 アレルギー疾患療養指導士  1名
  • 日本医療情報学会 医療情報技師  2名
  • 日本栄養治療学会 NST専門療法士  1名
  • 日本化学療法学会 抗菌化学療法認定薬剤師  4名
  • 日本緩和医療薬学会 緩和薬物療法認定薬剤師  1名
  • 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 初級呼吸ケア指導士  1名
  • 日本小児臨床アレルギー学会 小児アレルギーエデュケーター  1名
  • 日本循環器学会 心不全療養指導士  3名
  • 日本糖尿病療養指導士認定機構 日本糖尿病療養指導士  2名
  • 日本臨床腫瘍薬学会 外来がん治療認定薬剤師  1名
  • 日本臨床薬理学会 認定CRC  3名

調剤課

処方せんにハイリスク薬の簡易薬歴と直近の検査値を表示することで、処方解析や疑義照会がよりスムーズとなり、効果的な薬物治療に役立てています。また、処方薬重複・併用禁忌のエラーチェックシステムやバーコード照合システム、注射薬自動払出システムなどの調剤関連機器の導入により、安全管理を図るとともに業務の効率化にも努めています。

調剤課

がん薬物療法課

入院・外来における抗がん剤治療内容の確認や混合調製を薬剤部で実施しています。また、外来 (通院治療センター)でも薬剤管理指導を行うことで、安全な抗がん剤治療の提供に努めています。

がん薬物療法課

薬事衛生課

薬事教育係

独自のカリキュラムを取り入れて、新人薬剤師や薬学部実習生の教育にあたっています。また、他施設からの見学や研修の対応、部内の薬剤師へのキャリアアップに対する支援をおこなっています。

薬事教育係

卒前研修

学生実習

当院では、薬学生長期実務実習制度が始まる以前より、自ら判断・行動できる薬剤師の育成をめざし、参加型の質の高い実習をおこなっています。また、実習で習得したことの理解をより深めるため、実習の最後に成果発表会を設けています。

学生実習

卒後研修

卒直後の臨床研修(新入職員研修を含む)

当院では、薬剤師臨床研修ガイドラインをもとに、新入職員に対して1年間の研修をおこなっています。
また、他施設(病院・保険薬局)からの研修も受け付けています(研修日程や期間は要相談)。
問い合わせ先:薬剤部 薬事衛生課長

研修スケジュール 例【PDF】

認定取得のための研修

当院は施設基準の項目記載の認定制度の研修施設となっており、認定取得のための研修をおこなっています。

薬剤システム係

薬物療法における他職種との連携業務や、医薬品に関連するシステムの構築及び改善に努めています。

院内製剤

院内製剤とは、市販の医薬品にはないが医療上必要とされ、薬剤師が医師の求めに応じ、自ら院内において調製する製剤です。当院では、日本病院薬剤師会により作成された「院内製剤の調製及び使用に関する指針(Version 1.0) 」に則り、調製及び使用しています。

院内調剤

臨床薬剤課

病棟業務や薬剤管理指導を通して、患者さんだけでなく医師・看護師ならびに他の医療スタッフに対して情報提供をおこない、最適な薬物療法の提供と安全性の確保に努めています。

臨床薬剤課

薬物療法支援課

医薬品情報係

医薬品に関して幅広く情報を収集し、情報紙の発行などを通じて、院内外問わず情報提供をおこなっています。

薬物療法支援課

治験研究係

新しい薬が広く患者さんの治療に用いられるようになるまでの「治験」を医師や看護師、他の医療スタッフとともに支援しています。また、臨床研究や医師主導治験にも支援の範囲を広げています。

薬物療法支援課

医薬品供給係

病院内で使用される約1,600品目におよぶ医薬品の在庫管理および有効期限・温度管理等の品質管理をおこない、良質な医薬品を安定供給する役割を担っています。

薬物療法支援課

薬事連携課

薬剤師外来係

院内外との連携を支援しています。安心・安全な入院医療の提供を目的に、「入院前サポートセンター」が開設され、薬剤師も関わっています。薬剤師面談では、現在服用中の薬剤を確認したり、検査や治療・手術の際に中止する薬剤の説明を行っています。

薬事連携課

また、「薬剤師外来」において、乳腺外科の内分泌療法を始める患者さんや、使用していて面談を必要とする患者さんに対して、安心・安全な治療となるようサポートを行っています。

その他、薬事連携課では、手術室において使用される薬剤の適切な管理を行っています。特に麻薬及び筋弛緩剤の適切な管理に力を入れています

その他

1日の業務スケジュール

研究・業績

学会や論文発表などを積極的に行っています。 また、大学や企業と共同で臨床研究を実施しています。

開催セミナー・研究会

地域医療支援病院として、薬剤部も地域連携の強化に努めています。その一環として連携病院や保険薬局を対象に、定期的にがん化学療法や生活習慣病等のセミナー・研究会等を開催しています。

薬剤部見学

問い合わせ先

  • 開催セミナー・研究会:薬剤部 辻井または谷
  • 薬剤部見学:人事課研修係

QI(Quality Indicator) -医療の質をはかる指標-

QIとは、病院の様々な機能や診療行為に関する情報を数値化したものです。
これらの数値を継続的に評価・分析し改善等を行うことで、医療の質の向上に努めていきます。

人材育成
(先輩からのメッセージ)

選んだ理由:災害医療/国際医療に関心があった

災害医療といえば日赤と思い志望しました。そのイメージ通り(以上でした)、薬剤部では2年目から救護員活動に参加することができ、少しずつ救急法など講習会に参加したり、災害時のマニュアル改訂に携わったりして、早期より一員としての意識を共有できます。また国際医療については月1回の定例勉強会があり、派遣地での様子などを先輩から直接教えてもらったり、他職種の仲間と情報交換したりして、モチベーションを保つことができます。

働いてみた印象:薬剤部内・部外ともに活発

薬剤部は50人ほど、男女比は1:2ほどで、幅広い年代の先輩がいます。産休への理解もあり、長く勤めている先輩が多く、言い換えれば、働きやすいということだと思います。1日の業務としては病棟業務に加え、毎日2時間ほどセントラル業務にあたるのが特徴で、そのセントラル業務も固定ではなく、調剤から抗がん剤調製まで幅広く経験できます(これは災害時等、不測の人員不足に備える意味合いもあるようです)。病棟は2病棟3人制、人事異動のタイミングもありますが、私たちの代は1年目より病棟業務に携わり、日々患者さんと向き合う毎日です。初めはチューター制度で1:1の細かいフォローを受けられますし、症例に悩んだ際はそれぞれの分野に精通している先輩に気軽に尋ねることができます。病棟では他職種との関わりも多く、看護師と点滴ルートの配合変化について一緒に考えたり、医師に処方提案したり、最近の知見を教えていただいたりと、病院全体の雰囲気としても活発で、薬剤師もチームの一員と感じられる環境があります。

後輩たちへのメッセージ:一緒に頑張ってみませんか

薬剤師の進路は病院、薬局、企業、官公庁と幅広くあり、私も悩んだ一人です。病院薬剤師でよかったと思えた瞬間は、困った症例にぶつかったとき、ひとりで悩むのではなく、先輩の意見を聞いたり、多職種カンファレンスで話し合ったりして解決策を考え、「ここの病院でよかった、みんなありがとう。」と言って患者さんが退院されたときです。チームで頑張れる環境が整っていますので、気になった方はぜひ見学にいらしてください。

選んだ理由:薬剤師という資格を最大限に活かすことができます。

当院では薬剤師が幅広く活躍している点に魅力を感じました。病床数は900床を超え、診療科も多岐にわたり、様々な疾患を持った患者さんの治療に貢献できます。また、当院は各種専門薬剤師研修施設であり、専門性を高められる環境が整っています。病棟配属時等、面談を随時行っており自分の希望を尊重してもらいやすい環境です。

また、当院は大阪府指定災害拠点医療センターとして重要な役割を担っています。救護員の育成にも取り組んでおり、当院の薬剤師は日本各地の被災地で重要な役割を果たしています。活動は国内にとどまらず、海外でも国際医療救援部に所属する薬剤師が活躍しています。

このように、平時・災害時問わず薬剤師という資格を最大限に活かすことができる環境が当院の魅力の一つだと思います。

働いてみた印象:働きやすい環境が整えられています。

薬剤師数は50名以上で、病院外でも活躍されている先輩や様々な専門性の高い先輩たちが多数在籍しています。経験談を聞くこともできますし、分からないことがあれば質問をしやすい雰囲気で、親しみやすい先輩方が多いです。

取り扱う薬剤数も多く、最先端の医療現場であると日々実感しています。また、早期から病棟業務に携わることもあり、責任のある業務を行っていると感じます。

後輩たちへのメッセージ:多くの人と関わり、日々成長できる職場です。

多職種が常に連携し、薬剤師が必要とされていると実感できる環境で働くことができます。また、子育てと仕事を両立されている先輩も多く、勤続年数の長い先輩も多いです。経験豊富な先輩薬剤師だけでなく、同期や後輩から学ぶことも多く、日々成長できる職場だと思います。

選んだ理由:多種多様な疾患の治療に貢献できます。

病院実習で、多職種と関わることができる病院薬剤師に魅力を感じ、病院薬剤師を選びました。その中でも、病床数が多く、診療科も多様であること、がん専門薬剤師の研修施設となっていることなどから、薬剤師として成長できると考え、当院を選びました。

1病棟に複数診療科の病床があるため、多くの診療科の治療に関わることができます。

働いてみた印象:親しみやすい先輩方ばかりです。

50名以上の薬剤師が勤務していますが、親しみやすく優しい先輩たちばかりです。病棟業務をしていて判断に迷ったときや分からないことがあったときに先輩に相談すると優しく教えてくださるので、大変相談しやすいです。

病棟では医師、看護師だけではなく理学療法士など多くの職種との関わりもあり、日々新たな視点の気づきがあります。

後輩たちへのメッセージ:選択肢がたくさんあります。

専門的な資格を持つ薬剤師が在籍しており、資格取得を目指している方は働きやすい環境だと思います。また、様々な分野で活躍している薬剤師がおり、幅広い選択肢がある職場なので、興味のある分野が多岐にわたる方には最適な環境だと思います。

災害救護活動

薬剤部には15名の救護員が登録されており(2023年6月6日時点)、遠地で大規模な地震や台風などによる災害が発生した際には、救護班の一員として災害救護活動を行っています。救護員は平時から各種研修や訓練に参加しており、突然くる災害に備えています。また、親と子の防災体験セミナー「災育」を通じて、防災に関する市民への啓発活動も行っています。

薬剤師救護員の過去の活動歴

<国際救護>

ウクライナ医療支援
ウガンダ北部地区病院支援事業
バングラデシュ南部避難民支援事業
ネパール地震救援事業
など

<国内救護>

東日本大震災(2011年)
熊本地震(2016年)
平成30年7月豪雨(西日本豪雨)
能登半島地震(2024年)
など

  • ウクライナ ウクライナ
  • 能登半島地震 能登半島地震
  • 災育 災育

医薬品情報室(DI室)

DI室からのお知らせ

おくすり相談について

当院での薬物療法を安心して受けていただくために薬剤部では、おくすりの相談を受けています。
おくすりでお困りの方は、ご相談ください。詳しくはこちら

トップに戻る