血液内科

当科について

診療科の特徴

白血病、悪性リンパ腫等の難病が多いですが、治癒をめざした医療を行なっています。

急性白血病など緊急を要する症例はいつでも受け入れています。

造血器腫瘍に対して分子遺伝学的レベルの解析を行うことにより、抗癌剤治療、分子標的療法、放射免疫療法、移植治療といったさまざまな選択肢から適切な治療法選択と、Quality of Lifeを保った治療成績の向上を目指しています。

新規治療薬の治験を行っています。
2021年6月現在、以下の12件(急性骨髄性白血病4件、悪性リンパ腫2件、多発性骨髄腫5件、再生不良性貧血1件)の治験を実施しております。
・未治療多発性骨髄腫患者を対象としたVMP療法/D-VMP療法を比較する第Ⅲ相試験
・未治療多発性骨髄腫患者を対象としたD-VRd療法/VRd療法を比較する第Ⅲ相試験
・再発/難治性の多発性骨髄腫患者を対象としたベネトクラクスの第Ⅲ相試験
・再発/難治性多発性骨髄腫患者を対象としたKRd療法を比較する第Ⅲ相試験
・高リスク群くすぶり型多発性骨髄腫を対象とした第Ⅲ相試験
・高リスク急性骨髄性白血病を対象とした臨床第Ⅱ相試験
・急性骨髄性白血病患者を対象とした第Ⅱ相試験
・再発/難治性の急性骨髄性白血病及び高リスク骨髄異形成症候群患者を対象とした第1/2相試験
・再発性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫患者を対象とした第Ⅲ相試験
・幹細胞移植非適応の未治療マントル細胞リンパ腫を対象とした第Ⅲ相試験
・未治療再生不良性貧血患者を対象としたシクロスポリン併用第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験

対象疾患・診療実績

代表的診療対象疾患

悪性リンパ腫、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、急性リンパ性白血病、成人T細胞白血病、再生不良性貧血、慢性骨髄性白血病、特発性血小板減少性紫斑病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、凝固異常症などを対象としています。

主要疾患の入院患者数 2020年1月-12月

疾患 延べ入院患者 (人) 新規入院患者(人)
非ホジキンリンパ腫 506 149
急性骨髄性白血病 251 42
多発性骨髄腫 142 25
骨髄異形成症候群 83 17
急性リンパ性白血病 26 5
特発性血小板減少性紫斑病 16 14
成人T細胞白血病リンパ腫 53 15
慢性骨髄性白血病 9 6
再生不良性貧血 14 5
骨髄増殖性疾患 17 17
ホジキンリンパ腫 29 9
造血幹細胞移植ドナー 7 6
慢性リンパ性白血病 8 1
その他の疾患 81 40
合計 1242 351

(表1)


お知らせ・その他

診療体制と実績

常勤血液内科医12名、(うち日本血液学会認定血液専門医6名、同指導医5名)、病床数67床、無菌室18床と、近畿圏で最大規模の血液内科で、日本血液学会認定施設です。

○外来診療

あらゆる造血器疾患を対象としています。悪性リンパ腫に対する標準的な化学療法は、感染の危険性が高度でなければ当院の通院治療センターにおいて外来で施行しています。他の疾患においても患者さんのQOL(生活の質)を重視し、できるだけ入院期間は短縮して、外来における抗癌剤治療を取り入れています。

○入院診療

医師、薬剤師、看護師、歯科衛生士、栄養士によるチーム診療を行っています。

地域の先生方へ

平素より患者さんをご紹介いただき、ありがとうございます。急性白血病などの緊急を要する患者さんは、随時受け入れております。当初の治療が終わり、病状がある程度安定した患者さんにつきましては、病診連携の観点から先生方に経過観察をお願い申し上げる場合があるかと存じます。その際は、どうぞ宜しくお願いいたします。

診療内容の特徴

入院患者さんの大部分は悪性リンパ腫、急性白血病、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群といった造血器腫瘍であり(表1)、治癒をめざして抗癌剤治療、放射線治療、造血幹細胞移植等の積極的な治療を行っています。2003年に臍帯血バンクの認定施設、2004年に骨髄バンクの認定施設となっており、骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植のいずれの移植も施行可能です。

また、高齢者にも安全に移植治療ができるように、抗癌剤による前処置を軽減した「ミニ移植」も行っています。2008年から2020年までに当科で施行した造血幹細胞移植数を以下にお示しします。
造血幹細胞移植数の推移