整形外科

当科について

科の特色・紹介

整形外科は、四肢と脊椎の骨、関節、筋肉、神経などの病気やけがによる損傷を治療する科です。整形外科で扱う病気は加齢によって起こる変性疾患(変形性脊椎症、変形性関節症など)、スポーツや事故による外傷疾患(骨折、腱断裂、半月板断裂など)、透析や糖尿病などに伴う感染性疾患(壊疽、化膿性脊椎炎、化膿性関節炎など)、骨・軟部腫瘍や転移性腫瘍による疾患、小児の先天性疾患、成長に伴い発生する疾患等多岐にわたります。近年では高齢者が著しく増加し、骨粗鬆症を含め運動器疾患の治療は、社会的にも重要性を増しております。

当院は急性期病院であることから、当科では保存的治療で改善しない患者さんに対して、手術を行うことを主として診療に当たっています。特徴としては、大学病院同様、欧米で普及している専門制度を採用し、各専門医が治療を行っています。当科の医師は、京都大学整形外科の伝統により、最低6年間は整形外科全般の診療に携わった後、専門性を掲げたオールラウンドプレーヤーの医師集団なので、専門分野以外の広い知識を兼ね備えた診断・治療が行われています。現在、脊椎、スポーツ整形、関節、外傷の各専門医が常勤医として在籍しており、小児においては、当院附属大手前整肢学園の小児整形外科専門医との協力体制で治療しています。非専門分野の高度な疾患については、京都大学系列のみならず、地域の専門病院を紹介することで、より良い医療を受けられるよう連携しています。また、急性期を過ぎて慢性化した患者さんは、治療を周辺のリハビリ専門病院にお願いしたり、逆に当院で専門的治療が必要とされる患者さんは、積極的に受け入れ地域医療連携に力を入れています。

当院は臨床研修指定病院であるため、当院に救急搬送、外来受診された患者さんについては研修医と共に、専門医の資格をもった医師が責任を持って治療を行います。

対象疾患・診療実績

対象疾患
(ア)脊椎
 
  • 頚椎症性脊髄症、頚椎症性神経根症、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎後縦靭帯骨化症、頚椎不安定症、上位頚椎疾患(環軸関節亜脱臼、歯突起骨、C1/2関節症、環軸椎回旋位固定など)
  • 胸椎後縦靭帯骨化症、胸椎黄色靱帯骨化症、胸椎椎間板ヘルニア
  • 腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎変性側弯症、腰椎辷り症、腰椎不安定症
  • 骨粗鬆症性脊椎骨折、骨折後偽関節
  • 成人脊柱変形、特発性側弯症
  • 脊髄腫瘍(髄外腫瘍に限る)
  • その他脊椎外傷、感染症(化膿性脊椎炎、脊椎カリエス)
    →脊椎内視鏡手術や脊髄髄内腫瘍手術以外、頚椎から骨盤までの固定術および除圧術などあらゆる脊椎脊髄手術を施行

  • (イ)関節鏡・肩・スポーツ整形
     
  • 肩腱板断裂、反復性肩関節脱臼(亜脱臼)肩関節拘縮、変形性肩関節症・腱板断裂性肩関節症
  • 膝半月板損傷、膝前・後十字靱帯断裂、外傷性軟骨欠損症、離断性骨軟骨炎
  • 股関節唇損傷、股関節インピンジメント(FAI)

  • (ウ)股関節
     
  • 変形性股関節症、大腿骨頭壊死症、関節リウマチ、急速破壊性股関節症、臼蓋形成不全
  • 人工股関節のゆるみ、感染、脱臼、人工関節周囲骨折

  • (エ)膝関節症
     
  • 変形性膝関節症、関節リウマチ

  • (オ)外傷一般
     
  • 大腿骨頚部骨折をはじめ四肢の脱臼・骨折

  • (カ)神経電気生理検査
     
  • 手根管症候群、肘部管症候群などの末梢神経障害
    *平成27年度より、病診連携の一助となるよう電気生理学的検査のみも行っています。ご遠慮なくご利用ください。

  • (ア)脊椎外科(指導医:坂本 武志、堤 良祐)
     

    平成29年1年間の脊椎手術の件数は、頚椎85件、胸腰椎187件(腫瘍含む)、総数272件です(関連施設での執刀含む)。
     対象疾患については、手足のしびれ、歩行障害、お箸が使いにくいなどの手指巧緻運動障害を生じる頚椎症性脊髄症、片側上肢の痛みやしびれを生じる頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症、間欠破行を呈する腰部脊柱管狭窄症が主な疾患ですが、上位頚椎成人脊柱変形(側弯や後弯)の低侵襲手術も積極的に行っています。
     平成26年には、手術用顕微鏡が最新式にバージョンアップされ、今まで以上に視野の確保、操作性の向上が得られました。ナビゲーションシステムの活用を含め、より安全かつ円滑に低侵襲手術を行える環境になっています。

    術後は、頚椎、腰椎ともに翌日にドレーンを抜去し、離床を許可しています。除圧術のみの症例では術後7-12 日で、固定術を併用した症例では、2週間以内で退院が可能となっています。もちろん麻痺の程度によっては、しばらくの間リハビリを行うこともありますが、ほとんどの患者さんは転院ではなく、自宅に帰っておられます。

    (イ)関節鏡・肩・スポーツ整形外科(指導医:鈴木 隆、富 友宏ステファン、渡邉 沙織)
     

    *関節鏡視下手術とは

    近年、整形外科の手術においても侵襲(身体の負担)の少ない手術が求められており、その代表的な関節の内視鏡である関節鏡を用いた手術です。以前は通常のオープン手術で行われていた手術も、手術器具および技術の進歩によって、ますます多くの手術が関節鏡視下手術として行われるようになってきています。

    関節鏡視下手術とは、各関節の周囲にわずか6~7mm の皮膚切開を数個作り、この小さな出入口(ポータル)から細いカメラや手術器具を関節内に入れて行う手術のことです。関節鏡視下手術では、皮膚を切る大きさが劇的に小さいばかりでなく、関節周囲の健常な筋肉なども傷つけることなく手術が行えるため、術後の痛みが少なく、機能の回復が早いことが分かっています。当然、術後の傷も目立ちません。

    写真1
    写真1  関節鏡 上:径4㎜・30度鏡(カメラ) 下:外筒管

    当科では、最新の関節鏡手術器具・設備を整え、あまり一般的には行われていない肩関節の関節鏡視下手術(鏡視下腱板修復術、鏡視下バンカート修復術などを含めて、多数の関節鏡視下手術を関節鏡の専門医が行っています。
     平成29年の1年間で行った関節鏡視下手術は、肩関節鏡視下手術が229件、膝関節鏡視下手術が167件、股関節鏡視下手術が1件で、合計397件でした(関連施設での執刀含む)。

    写真2
    写真2 肩関節鏡視下手術(手術室)

    *主な肩関節疾患

    *当院で行っている肩関節鏡視下手術

    *膝関節鏡視下手術

    平成29年に当院で行った膝関節鏡視下手術は167件で、その内訳は、鏡視下半月板切除術および鏡視下半月板縫合術が98件、鏡視下前・後十字靭帯再建術が36件、その他(鏡視下滑膜切除術・鏡視下関節内遊離体摘出術・鏡視下ドリリング等)が53 件となっています(関連施設での執刀含む)。
     膝関節疾患では、膝の不安定感や痛みが生じる膝前・後十字靱帯断裂(多くはスポーツや事故で受傷する)に対しては鏡視下前・後十字靭帯再建術を行い、膝の引っかかり感や痛みが生じる膝半月板損傷に対しては、鏡視下半月板切除術および縫合術を、膝の腫れや痛みが生じる各種の関節炎に対しては、鏡視下滑膜切除術を積極的に行っています。
     また、軟骨損傷に対しては、軟骨損傷部の骨を傷つけて軟骨組織下の骨髄を刺激し、軟骨様組織の再生を促進する方法(マイクロフラクチャー、ドリリング)、健常な膝関節組織から自分の軟骨組織を採取し、これを損傷部に自家移植する方法(モザイクプラスティ)、近年では、外傷性軟骨欠損症又は離断性骨軟骨炎(変形性膝関節症を除く)に対して、他に治療法がない場合に限り、患者さんの軟骨組織の一部を取り出して培養し(自家培養軟骨)、軟骨欠損部に移植する方法を行っています。
     その他、鏡視下関節内遊離体摘出術なども行っています。
     関節鏡視下手術件数は着実に増加しており、今後も増加傾向をたどると考えています。関節の周囲の組織を傷つけることなく、病変部のみをピンポイントで治療できる関節鏡視下手術の素晴らしさを患者さんに理解していただくとともに、より低侵襲で質の高い関節鏡視下手術を提供していくことが我々の使命と考えており、日々努力を重ねていきたいと思っています。

    (ウ)股関節(指導医:宗 和隆)
     

    平成29年の1年間に行った人工股関節置換術は101件でした。

    *人工股関節置換術について

    臼蓋形成不全、大腿骨頭壊死、加齢、骨折などに代表される股関節の病気や外傷が原因となって股関節の軟骨がすり減り、変形が進むと関節痛が出るようになります。生活様式の改善、運動療法などの保存治療で十分な疼痛コントロールが得られず、日常生活に支障をきたすようになると手術治療が必要になります。すり減った軟骨組織を再生させる手段はないため、人工関節置換術を行うことになります(図1、2)。術後は関節の痛みがとれて歩きやすくなります。ウォーキング、水泳、ゴルフ程度の活動は許容され、インプラントの耐久性は通常20年以上あると見込まれています。

    (図1)両側変形性股関節症
    (図1)両側変形性股関節症

    (図2)両側人工股関節置換術後
    (図2)両側人工股関節置換術後

  • 当科での方針
     手術時期については痛みの程度、年齢、全身状態などを考慮して、患者さんと相談の上で決めます。インプラントの耐久性に限界があるため若い患者さんにおいては慎重に考慮します。高齢の患者さんにおいては、股関節の機能や全身状態があまり悪くなりすぎないうちに手術を決断する必要があります。
    術中回収式自己血輸血を利用しているので、ほとんどの患者さんで同種血輸血を回避できています。
    術後順調に経過されても、長期経過後に不具合を起こす場合があります。基本的に1年に1回のペースで外来診察しますが、手術部位に異状を感じた場合には早めに受診してください。
  • 脱臼について
     術後、股関節を過度に曲げたり捻ったりすると脱臼を起こすことがあります。脱臼機序の解明が進み、インプラント自体も改良されたことで、以前に比べれば起こりにくくなりました。脱臼は術後早期に起きることが多いですが、時間が経てば起こらなくなるというものではありません。
    脱臼すると、突然強い痛みを感じ、股関節を自力で動かしたり、立ったりすることができなくなります。ほとんどの場合徒手整復によって治療できますが、クセになるなどしてまれに再手術が必要になります。
    術前説明や入院中のリハビリで脱臼肢位について詳細に説明しますので、とってはいけない肢位についてよく覚えておいて下さい。
  • 細菌感染について
     対策法が普及し手術が低侵襲化してきたことで、滅多に起こることはありませんが一旦起こしてしまうと厄介です。インプラント周囲に細菌感染が波及してしまうと、ほとんどの場合で再手術が必要になります。手術直後のみならず手術後何年も経過してからでも、血行性感染により発症する場合があります。人工関節の手術後に肺炎や尿路感染、歯槽膿漏、蜂窩織炎など、細菌に起因する病気にかかった場合、早めに病院にかかって治療を受けてください。
    細菌感染を起こすと股関節周囲に痛み、腫れ、発赤、熱感などの症状が出て、徐々に悪化します。万一このような症状を自覚した場合は早めに外来受診して下さい。
  • 深部静脈血栓症、肺梗塞について
     いわゆる「エコノミークラス症候群」と同じ病気が、術後間もない、活動性が低下している時期に起こってしまうことがあります。下肢静脈に血栓が形成されるだけでは必ずしも自覚症状は出現しませんが、それが血管内を移動して肺動脈に詰まると呼吸困難や胸痛などの症状を引き起こします。術後早期からよく足を動かすなど、リハビリを積極的に行って予防しましょう。
  • 骨折について
     転倒転落などで股関節周囲に大きな衝撃が加わると、インプラント周囲で骨折を起こすなどして骨接合術、あるいは再置換術が必要になる場合があります。往々にして複雑な手術と長期のリハビリを要することになりますので、転倒しないよう注意しましょう。
  • 耐久性について
     上記のような合併症を起こさず順調に経過された場合でも、インプラントの耐久性には限界があります。耐久性が尽きると、インプラントが緩むなどして再置換術が必要になります。比較的若年(概ね60歳未満)で初回手術を受ける方は、なるべく長持ちするように、スポーツ、登山、重労働など激しい活動を控えるようにしましょう。
  • *人工股関節再置換術について

    人工関節のゆるみ、感染、脱臼、インプラント周囲骨折などの理由で再置換術が必要になります。手術では一旦既存のインプラントを抜去し、新規インプラントを設置しなおします(図3、4)。インプラント抜去後に骨欠損を生じる場合、当院では同種骨移植で対応することができます。母床骨の状態が悪くなるほど手術は難しく、術後リハビリに長期間を要することになるので、適切な時期に再置換術を行うことが大切です。起こりうる合併症の内容は基本的に初回手術と同じですが、いずれも発生頻度が高くなります。

    (図3)人工骨頭のゆるみ
    (図3)人工骨頭のゆるみ

    (図4)大腿骨髄内に同種骨、ステム先端の骨菲薄部に自家骨移植を併用した再置換術後、1年
    (図4)大腿骨髄内に同種骨、
    ステム先端の骨菲薄部に自家骨移植
    を併用した再置換術後、1年

    *骨温存手術について

    若年者において臼蓋形成不全、大腿骨頭壊死が初期段階で発見された場合、骨温存手術の適応となる場合があります。リハビリに長期間を要する、効果が人工関節手術に比べて不安定、などの欠点がありますが、自分の関節をなるべく長持ちさせ、人工関節手術を先延ばしにする効果が見込まれます。

    (エ)人工膝関節置換術(TKA)について(指導医:渡邊 慶、尾藤 博信)
     

    平成29年の1年間のTKA手術は99件でした。

    変形性膝関節症は中高年の方を中心に日本国内だけで約2500万人がかかっているといわれています。高齢化社会の進展とともにさらに増加すると見込まれています。多くの場合は、膝の内側の軟骨がすり減って、摩耗し、徐々にO脚(内反変形といいます)となり、膝の内側の痛みが出現してきます。膝の外側の軟骨がすり減ってくる場合は、徐々にX脚(外反変形といいます)となって、膝の外側の痛みが出現してきます。いずれの場合も、最初は、投薬やヒアルロン酸の関節内注射、リハビリなどの保存的治療が行われますが、それでも痛みが続く場合には、手術治療の適応となります。年齢が60歳以上となり、変形の強い場合には、人工膝関節置換術を行うことによって、痛みが楽になり、歩きやすくなって、活動性がアップし、生活の質(QOL)の改善が期待できます。
     また、関節リウマチの方では、膝関節内に滑膜が増生し、軟骨が破壊されてくることにより、膝関節の痛みが増悪します。こういった場合でも、人工膝関節置換術を行うことにより、痛みが軽快し、歩きやすくなることが期待できます。
     当科では、そのような患者さんに対して、人工膝関節置換術を行っています。

    逆に、少々変形があっても、痛みが我慢できる範囲内であれば、必ずしも手術を受ける必要はありません。手術にはメリット、デメリットがありますから、その点について、十分に説明を行い、納得していただいた方に手術をお勧めしています。

  • 手術までの流れ
    1.  外来で診察、レントゲン検査を行い、人工膝関節置換術の適応があるかどうかを判断します。その際、既往症、現在の内服薬等の情報が重要となりますので、お薬手帳をお持ちの場合にはご持参頂くようお願いします。かかりつけ医からの紹介状をお持ちの場合には、受付に提出してください。
    2.  血液検査、心電図検査、各種画像検査を行い、手術可能と判断できれば、手術予定を組みます。85歳以上の高齢の方であっても、全身状態をチェックした上で、手術を行っています。当院での入院期間は約2週間です。多くの方が、2週間で杖歩行となり、自宅に帰ることが可能となりますが、落ち着いてリハビリを続けたいという希望のある方には、転院の上でさらにリハビリを継続していただいています。
  • 手術の実際
     麻酔のかかった状態で、膝関節の骨(大腿骨、脛骨、膝蓋骨)を展開し、骨切りを行います。骨の大きさに応じたサイズのインプラントをセメントでそれぞれ固定します。最後に軟骨の代わりとなるインサートをはめ込み、手術は終了します。
  • 術後の流れ
     麻酔が覚めてきたら、積極的に足関節を動かしましょう。多少の痛みはありますが、動かした方が後々のリハビリが早く進みます。通常は、手術翌日からリハビリ、歩行器歩行を開始します。時間とともに、痛みは楽になっていきますから、どんどん動いて、活動性をあげていきましょう。
    術後10日から12日ぐらいで傷のガーゼが取れます。そのままの状態でシャワー浴も可能となります。この頃には、杖歩行の練習、階段の練習を行っていきます。

    退院後は、頻度は多くありませんが、定期的な外来通院が必要です。術後1年以上経って、順調に経過している方でも、年に1回は通院、診察、レントゲンのチェックを受けて頂いています。
  • (オ)外傷
     

    当院では、上下肢の骨折を中心に、外傷に対する手術治療を行っています。
     大腿骨頚部骨折などの高齢者の外傷では、重篤な基礎疾患を持っておられる方が多く、当院内科をはじめ麻酔科・集中治療部、循環器内科、精神神経科、リハビリテーション科などの協力をいただき、安全に手術が行えるようにしています。また、元の日常生活レベルへの復帰を目指して、早期手術を積極的に行い、翌日よりリハビリを行っています。しかし、手術を行っても、その後のリハビリを経て日常生活に復帰するには、それ相応の時間がかかります。手術後の状態が落ち着けば、回復期/療養型病院に転院して集中的なリハビリを受けていただくよう、大阪赤十字病院地域連携クリニカルパスを実施しています。
     小児の骨は、大人のものよりも柔らかく(未成熟で成長過程にある)、骨が形成される骨端線(成長軟骨)があり、大人とは違う構造をもっています。そのため骨折も、完全に折れないでしなった状態になる若木骨折や、成長軟骨部で折れる骨端線離開など、小児特有のものが多く含まれます。手術的治療が必要と思われる症例は、待機して手術をするのではなく、骨折部の腫脹が強くなる前にできるだけ早期に手術加療を行うことで、神経障害などの合併症を減らし、速やかに疼痛コントロールを行い、早期日常生活への復帰を目指しています。当院では、麻酔科・集中治療部の協力のもと積極的に小児外傷の救急受け入れを行っています。
     また変形や成長障害を伴うような難治症例には、隣接する大手前整肢学園の小児整形専門医の協力も得て、イリザロフ創外固定を使用した矯正固定などの治療も行っています。


    Taylor Spatial Frame(テイラー・スペイシャル・フレイム)という創外固定による変形矯正
    (カ)神経電気生理検査(指導医:福田 亜衣)
     

    手根管症候群や肘部管症候群などは、積極的に末梢神経障害の検査として神経伝導速度の検査を行っています。また、サーモグラフィーや経頭蓋磁気刺激法による運動誘発電位検査(MEP)も行っており、さまざまな検査を組み合わせることで病気の原因を明らかにすることに努めています。

    誘発電位検査装置:ニューロパックS1 経頭蓋磁気刺激装置
    誘発電位検査装置:ニューロパックS1(左)と経頭蓋磁気刺激装置(右)
    (キ)小児整形外科(指導医:豊島 映里、片岡 浩之(大手前整肢学園所属))
     

    平成30年4月から小児整形外科外来を開始させていただくことになりました。小児整形外科疾患の診断から治療(保存治療・手術治療)まで、お子様、御家族に寄り添った適切な治療を提供できるように努めて参ります。

    診療実績

    平成29年の手術総数は1,319件で、主な内訳は脊椎手術272件、人工股関節置換術101件、人工骨頭置換術40件、人工膝関節置換術99件、膝靭帯・半月板手術114件、肩関節鏡術221件、外傷手術(骨折など)234件、末梢神経手術(手根管症候群の鏡視下手根管開放術を含む)17件です(関連施設での当院指導医による執刀含む)。

    お知らせ・その他

    専門外来のご案内
    脊椎外来 坂本 部長 (月)・(水) スポーツ・肩外来 鈴木 副部長 (火)・(木)
    堤 副部長 (月) スポーツ・膝外来 富 副部長 (金)
    人工膝関節外来 渡邊 副部長 (木) 股関節外来 宗 副部長 (水)
    小児整形外科 豊島 医師 隔週(火)
    (第2・4週)
         
    ※すべて予約制
    当科を受診される患者さんへ

    患者さんには、かかりつけ医師の紹介状およびX 線写真などの画像を持参して、受診していただくようお願いいたします。 当科では、主として手術的治療が必要な方々を対象に診療しています。薬物療法やリハビリテーションが必要な方は、地元の医療機関で行っていただき、時々経過を診させていただきます。 初診の受付は、午前 11時30分までですが、緊急を要する患者さんには、かかりつけ医を通してお電話をいただければ、当番医が対応させていただきます。
     なお毎週月・木曜日は、紹介患者さんのみ診察を行っております。紹介状のない初診や、再診患者さんの診察は行っておりませんので、ご了承ください。

    整形外科の「完全紹介制」の開始について

    当院整形外科においては、地域の中核病院としての役割を積極的に担いつつ、より専門的で質の高い医療を提供することを目指しています。
     この度、これまで以上に地域医療機関との連携を推進していくため、平成30年4月1日より外来診療においては原則として他の医療機関からの紹介状または予約が必要となります。初診時は、かかりつけ医や前医療機関からの紹介状(診療情報提供書)をお持ちくださいますようお願いいたします。紹介状なしで初診受付をすることができませんのでご了承ください。なお、再診予約のある患者さんの緊急受診の場合はこの限りではありません。

    注:初診とは、初めて当科を受診された方だけではなく、過去に受診された方であっても当時の疾病が治癒・寛解・終診していたり、自己の都合で中断した後に再度受診した場合は初診として取り扱うこととなっています(当科で継続受診している間に、他の疾病で受診する場合は初診とはなりません)。

    地域の医療機関の先生方へ

    当科では脊椎外科、スポーツ整形外科、関節外科を中心に関西地区でトップレベルの診療を維持するべく努力して参りました。更なる充実のため、平成29年4月から股関節専門医の宗医師を副部長として迎え入れることになりました。京都大学 整形外科・股関節グループでの9年間の経験を基に、様々な股関節疾患に先進的な方法で対応いたします。股関節でお困りの時はお気軽にご相談ください。また、平成30年4月より小児整形外科専門医・豊島医師が新たに加わり、片岡整肢学園部長とともに、小児整形外科が戦力アップしました。各専門医が問診に時間を掛け、的確な診断を下し、高度な手術的治療を行うことで、地域の皆様に信頼される整形外科を今後も目指します。
     初診患者さんの受付は午前11時30分までとなっていますが、緊急を要する患者さんの場合は、地域医療連携室までご連絡ください。特に小児の骨折においては、全ての症例で緊急対応させていただきます。