耳鼻咽喉科・頭頸部外科

当科について

科の特色・紹介

みみ・はな・のどの炎症や機能障害を扱う耳鼻咽喉科と、腫瘤や腫瘍を扱う頭頸部外科に分けて診療しており、より専門性の高い診断と治療ができる診療システムになっています。

中耳炎やめまい、難聴、顔面神経麻痺などの「みみ」の病気、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの「はな」の病気、声帯ポリープや甲状腺腫瘍、喉頭がん、咽頭がんなどの「のど」の病気というふうに多岐にわたる様々な病気を扱っていますが、各分野のスペシャリストを擁し(学会認定専門医 9名 )高いレベルの治療を行っています。

特に、慢性中耳炎や中耳真珠腫などに対する中耳手術の件数は、日本でトップレベルであり、名実ともに高い評価を得ています。また、最近では、加齢難聴の補聴器適合と人工内耳手術を行っています。副鼻腔炎などの鼻の手術では内視鏡を駆使して侵襲の少ない手術を行っています。声が嗄れる反回神経麻痺では音声改善手術を積極的に行っています。

頭頸部腫瘍・頭頸部がん(悪性腫瘍)

頭頸部領域とは、頭側は「脳を支える頭蓋底の骨」、尾側は「鎖骨やその下の上縦隔」までの範囲であり、ここにできる腫瘍・がんが、頭頸部腫瘍・頭頸部がんです。

頭頸部領域は、「人が生きる」・「社会生活を営む」上で重要な機能が集中しています。その機能とは、食事(咀嚼、嚥下)、発声、呼吸などであり、この部位に障害が起きると直接QOL(生活の質)に影響を与えます。故に、この領域の治療は、根治性と機能温存のバランスを熟慮する必要があります。また、顔面の形態維持や表情の形成を要するのも頭頸部領域であり、整容的な配慮も欠かせません。

当科では、あらゆる頭頸部領域の治療に対応しており、適切な術前評価のもとで、最適な治療を提案させていただきます。われわれ頭頸部外科のみではなく、必要に応じて、形成外科、消化器外科、消化器内科、脳外科などとも協力してベストな治療を行います。

早期の咽喉頭がんに関しては、低侵襲・機能温存手術(E-TOS)や(化学)放射線治療を行い、進行したものには再建手術を含めた根治手術と術後(化学)放射線治療を行い、満足すべき治療成績を得ています。また、頭頸部領域の中でも悪性度の高い口腔がんに対しても、機能温存と高い根治率を誇っています。術後合併症を抑える創傷被覆も工夫しており、術後の苦痛軽減に努めています。さらに、鼻腔・副鼻腔のがんに対しては、内視鏡手術を併用する事で顔面への切開を避けつつ、確実な切除を心がけています。病状によって、より最適な手段を相談させて頂きます。

現在、頭頸部がん専門医1名、頭頸部がん暫定指導医1名、3名のがん治療認定医(2名が指導責任者資格)、2名の甲状腺外科専門医を中心に治療を担当しています。豊富な経験と実績に基づき、頭頸部がん指定研修施設、内分泌・甲状腺外科認定施設にも認定されています。

人工内耳・難聴医療における当科の取り組み(別ウィンドウで開きます)

対象疾患・診療実績

対象疾患
(ア)主として耳鼻科咽喉科で扱う疾患
・耳疾患
慢性中耳炎、中耳真珠腫、鼓膜穿孔、顔面神経麻痺、内耳性めまい(メニエール病など)
・鼻疾患
慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎
・咽喉頭疾患
声帯ポリープ、反回神経麻痺、喉頭気管狭窄
(イ)主として頭頸部外科で扱う疾患
・良性腫瘍
甲状腺腫瘍、唾液腺腫瘍、先天性頸部嚢胞、鼻副鼻腔乳頭腫、喉頭白板症、喉頭乳頭腫
・悪性腫瘍
外耳道がん、上顎がん、副鼻腔がん、舌がん、口腔がん、上咽頭がん、扁桃がん、舌根がん、下咽頭がん、喉頭がん、甲状腺がん、唾液腺がん、頭頸部悪性黒色腫、頭頸部肉腫

診療実績

平成29年の実績では、延べ入院患者総数12,044人(入院病床数40床)、外来患者総数21,391人でした。 手術件数は1,391件であり、主な内訳は、鼓室形成術108件、アブミ骨手術6件、内視鏡的鼻副鼻腔手術151件、鼻中隔矯正・下甲介手術165件、口蓋扁桃摘出術・アデノイド手術162件、喉頭微細手術96件、音声改善手術3件、甲状腺手術61件、耳下腺などの唾液腺手術42件、咽頭がん・下咽頭がんなどの悪性腫瘍手術総数102件でした。