CAR-T療法(キムリア®)CAR-T

CAR-T療法(キムリア®)の提供可能施設に認定されました

CAR-T療法とは、患者さん自身のT細胞(白血球の一種、免疫細胞として働く)を取り出してがん細胞を攻撃できるようCAR(キメラ抗原受容体)遺伝子の導入を行い、患者さんに戻すという新しい細胞免疫療法です。従来の化学療法に難治性あるいは抵抗性となった血液がんに対して有効性が認められており、注目されています。当院は2022年4月にCAR-T療法(キムリア®)の提供可能施設に認定され、血液内科でキムリア治療が実施できるようになりました。

CAR-T療法(キムリア®)の適応となる症例

①再発又は難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL): 自家移植の適応とならない又は自家移植後に再発した患者のうち以下のいずれかの場合

  • 初発の患者では化学療法を2回以上、再発の患者では再発後に化学療法を1回以上施行し、化学療法により完全奏効が得られなかった又は完全奏効が得られたが再発した場合
  • 濾胞性リンパ腫が形質転換した患者では通算2回以上の化学療法を施行し、形質転換後には化学療法を1回以上施行したが、形質転換後の化学療法により完全奏効が得られなかった又は完全奏効が得られたが再発した場合

②再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病: 25歳以下の年齢で以下のいずれかの場合

  • 初発の患者では標準的な化学療法を2回以上施行したが寛解が得られない場合
  • 再発の患者では化学療法を1回以上施行したが寛解が得られない場合
  • 同種造血幹細胞移植の適応とならない又は同種造血幹細胞移植後に再発した場合